[第85回]国家試験解説[AP令和4年春]

応用情報技術者試験 令和4年春期 問47

次の流れ図において,判定条件網羅(分岐網羅)を満たす最少のテストケースはどれか。

ア:(1) A=0,B=0 (2) A=1,B=1

イ:(1) A=1,B=0 (2) A=1,B=1

ウ:(1) A=0,B=0 (2) A=1,B=1 (3) A=1,B=0

エ:(1) A=0,B=0 (2) A=0,B=1 (3) A=1,B=0

出典 IPA公開[過去問題]:https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/gmcbt80000009sgk-att/2022r04h_ap_am_qs.pdf

正解は、「イ:(1) A=1,B=0 (2) A=1,B=1」です。

判定条件網羅(分岐網羅)とは、ホワイトボックステストにおける網羅性確認の1つです。プログラム中の分岐の判定条件において、結果が真となる場合、偽となる場合を少なくとも1回は実行するテストケースを設計します。

※判定条件網羅の場合、判定処理で複数の条件が設定されているときは全ての条件に対して結果が真か偽かで考えます。

※似たところで「条件網羅」があります。複数の条件が設定されていても個々の条件に対して真になる場合、偽になる場合を実行するテストケースを設計します。混同しないように注意しましょう。

最初の「A>0かつB=1」では、次のようなテストケースが考えられます。

①A=1 , B=1、A=0 , B=1・・・NOしか通りません。
②A=1 , B=1、A=1 , B=0・・・YES/NOどちらも通ります。

最初の②のテストケースで次の「A>0かつC=1」も考えてみましょう。

②の場合、Cは1もしくは2になるので、A=1 , C=2、A=1 , C=1のテストケースが発生し、YES/NOどちらも通ります。