ネットにはおびただしい量の情報が流れています。ほとんどの情報は一瞬にして遥か彼方へ流されていきます。しかし、近年のSNSは「いいね」ボタンを押したり、コメントを書いたり、発信者をフォローすることでシステム側が自動的に似たタイプの情報を表示してくれます。他にも”今”注目されるような情報も表示してくれます。しかし、ネットを流れている全ての情報が正しいとは限りません。中には情報の誤認識や意図的なデマもあります。
情報とは
世の中は「情報」で溢れています。天気情報や交通情報、電車のダイヤ、商品の値段、株価、流行りの動画、テレビ番組、街中で流れている音楽、交通量、出歩いている人の量、資格試験の合格率・・・など全てが「情報」です。こうした「情報」は一見すれば役に立たないように思うかもしれませんが、それは会社や人によります。
例えば、投資をしている人にとって自分が投資している会社や同業他者の株価は非常に気になるところですし、Youtuberやインフルエンサーにとっては流行りの動画は気になるでしょう。週末に旅行を考えている人にとっては旅行先の天気は気になりますし、街中やショップで流れている音楽がきっかけでその曲が売れるかもしれません。自分が受けようとしている資格があれば合格率が気になります。
このように世の中に溢れている全てが「情報」となります。ただし、実際に使われる「情報」は各自の目的によって異なります。
溢れるフェイク(偽)情報と無意識に作られるフェイク(偽)情報
「情報」自体は新聞やニュース、雑誌でも多くの人に発信されているわけですが、現代社会ではネット上に発信された情報に騙される人のほうが多いかもしれません。これは人が新聞や雑誌、テレビなどよりもはるかにネットに触れて、ネットから情報を得ていることの現れかもしれません。ネットの情報は個人単位で発信することができるため、企業などよりも誤認識したまま発信したり、悪意を持って意図的にデマを流す人がいるからかもしれません。特に多くの人が関心を寄せる分野や信憑性を確認しにくい情報についてはデマと見分けるのが困難であることが多いです。
例えば「湧き水より市販の水のほうが長生きできる」と言われればどうでしょうか?もしかしたら「本当に?」と思うかもしれません。単に誰か数人が言っているだけではまだ疑いの目で見れるでしょう。しかし、いいねボタンやリツイート・シェアが数百・数千とあった場合や有名なインフルエンサーがその情報に太鼓判を押していた場合はどうでしょうか?特にSNSではタップひとつで簡単に情報はシェアできてしまいます。ネットに流れる情報は膨大で1つ1つ精査している暇などありません。そのため、「とりあえず気になる情報はシェアしておこう、いいねを押しておこう」という心理が働くこともあるかもしれません。このように多くの人がシェアすることで元の情報がどこから出てきたのかわからなくなるのも現代社会の特徴の1つかもしれません。ある意味ではデマはネットに参加している皆で作り上げているのかもしれません。
他にも個人に送られてくるメールの中には「動画のサブスクリプションサービスが自動解約になった」「税金が納められていない」「銀行口座が不正利用されている」など思わず焦ってしまうようなものが多くあります。
フェイク(偽)情報の見極め方
普段は冷静にデマを見破れても世間や自分が混乱しているときは見破れるスキルが格段に落ちます。普段から情報に対しては疑いの目を持って接することが大切です。
ネットで流れるデマは意図せずに誤認識から生まれることもあれば、意図して愉快犯的に流れている場合もあります。見極めるのは非常に難しいですが少しでも「本当に?!」と思ったら同じ情報が他にもないか調べる習慣を心がけたほうがいいでしょう。
他にも近年の詐欺メールは実在する運送会社やネットショップを名乗り、あの手この手が偽サイトにログインさせてID・パスワードを不正に入手するケースが後を絶ちません。記載されているURLやメールアドレスを疑いの目で見て真偽を見極められるスキルも必要と言えるでしょう。
こうしたフェイク(偽)情報を見抜いたり普段から気をつけることは口で言うほど簡単ではありません。学校の授業などで情報リテラシーについて学んでいても、こうした情報リテラシーは「習う」というよりは「生きていく中で身につく」ほうが強いからです。その意味では大人に比べて小学生や中学生の方が素直に情報を信じてしまうのかもしれません。
どうか皆さんも接する情報にはご注意下さい。