みなさんは情報収集をどのようにされていますか?ここで言う「情報収集」は仰々しいものではなく、自分の興味あるものを検索することなので皆さんが日常的にされていることをイメージして下さい。
多くの方がSNSやニュースサイトを通じて情報収集をされているのではないでしょうか?特にTwitterやInstagram、FaceBookなどでは自分の興味あるものを検索したり、「良いね」を押したりすることでシステム側が学習し、あなたが興味ありそうなものを優先して表示してくれます。
AIで進化する情報収集
先日の新聞に「電子看板 活用広がる」という見出しがあり、NECのデジタルサイネージ(電子看板)は一人ひとりの健康状態に合わせて健康メニューを表示してくれるそうです。他にもデジタルサイネージにカメラが搭載されていて、AIが通行人や広告視聴者の性別・人数を識別、収集データを分析して広告効果を割り出して最適な広告を表示させる活用方法があるそうです。
特にデジタルサイネージはSNSが自分が興味を持てそうな情報を表示してくれるのによく似ています。
近年ではこのように様々な情報ツールが各自に合う情報を提供してくれます。SNSだけではなく、ショッピングサイトでも過去の閲覧履歴からおすすめを表示してくれたり、アカウントの登録情報・過去の検索履歴から似た人がどんな商品をチェックしているかを学んで表示してくれます。こういった機能は今の自分にとって興味があるけど自力では発掘できなかった情報を表示してくれるので非常に嬉しい機能です。こうした仕組みを使って企業は購買の可能性を高めるわけです。
ただ、少しだけ一抹の不安を感じています。周りの全てが自分用にカスタマイズされすぎてしまうと、「今までは興味がなかったけど直感的に興味を感じる」というものとの出会いがなくなるのではないか、自分用にカスタマイズされることが当たり前になり、周りの全ては自分のために動いてくれるということを人に対しても求めてしまうのではないかと。特に小さい頃から周りが自分用にカスタマイズされた環境で育つことでカスタマイズされていない環境に遭遇したときに感情をコントロールできずに癇癪を起こしたり、文句を言うようになるのではないかと心配を持ってしまいます。もちろんこの心配は遠い将来にミクロ的に発生するかもしれませんが、全体的に俯瞰して見ればそんなに心配するほどではないと思います。
どうしてもインターネットで探す情報は「今の自分が興味のあるもの」に限定されることが多いです。本屋やレコードショップに訪れた時にたまにある、いわゆる「ジャケ買い」という現象はインターネット上のショップでは現実のショップに比べて起こりにくいものです。
皆さんもたまには今まで触れたことのない分野の情報や体験に触れてみるのもいいのではないでしょうか。新しい発見があるかもしれません。