応用情報技術者試験 令和5年春期 問35
モバイル通信サービスにおいて,移動中のモバイル端末が通信相手との接続を維持したまま,ある基地局経由から別の基地局経由の通信へ切り替えることを何と呼ぶか。
ア:テザリング イ:ハンドオーバー
ウ:フォールバック エ:ローミング
出典 IPA公開[過去問題]:https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/ps6vr70000010d6y-att/2023r05h_ap_am_qs.pdf
テザリングとは
携帯電話はスマートフォンのモバイルデータ通信ができる端末を利用して、パソコン・タブレット・ゲーム機などをインターネットに接続することです。
WiFiがない場合やWiFi限定で使っているタブレットやノートPCなどでもお持ちのスマートフォンのテザリング機能を活用することでインターネットに接続することができます。ただし、あまり使いすぎるとスマートフォンの通信容量をすぐに使い切ってしまうので注意しましょう。
テザリングはスマートフォンの登場から知名度が上がりましたが、実はかつてはdocomoがガラケー(スマートフォン以前の携帯電話)を使ったテザリングサービスを提供していました。
ハンドオーバーとは
移動しながら携帯電話などの無線端末で通信する時に通信している基地局を切り替える動作のことです。
携帯電話・スマートフォンなどの端末は通信する際に基地局から出ている電波を使って通信をしています。しかし、基地局から出ている電波も無限に届くわけではありません。車や電車などで移動していると電波が届くエリアから出てしまいます。そうするとさっきまで使っていた基地局と通信ができなくなりますが、だいたいは別の基地局の電波アリアに入るのでそこで通信のしなおします。
フォールバックとは
通信エリアや電波環境に応じて、データ通信網を高速から低速(例えば5G回線⇛4G回線、あるいは4G回線⇛3G回線)に自動的に回線速度を切り替える技術です。最新の通信技術は都会ほど早く整備されますが、都会から離れるほど整備されるまで時間がかかります。特に山岳エリアでは5Gなどの高速回線の電波が届いてない地域もあります。そういった場合やギリギリ5Gが届いていても4Gに切り替えた方が速度が早いケースもあります。
ローミングとは
契約している通信事業者の提供サービス範囲外の場所(例えば海外など)で、他の事業者の設備を通じて通話やインターネットなどの通信を利用できるようにする仕組みです。特に海外旅行時は日本の通信事業者の電波が届かないので渡航先でも使えるようにしないとフリーWiFiを使ってでしか通信ができなくなります。
正解は、「イ:ハンドオーバー」です。