応用情報技術者試験 令和5年春期 問65
情報システムの調達の際に作成されるRFIの説明はどれか。
ア:調達者から供給者候補に対して,システム化の目的や業務内容などを示し,必要な情報の提供を依頼すること
イ:調達者から供給者候補に対して,対象システムや調達条件などを示し,提案書の提出を依頼すること
ウ:調達者から供給者に対して,契約内容で取り決めた内容に関して,変更を要請すること
エ:調達者から供給者に対して,双方の役割分担などを確認し,契約の締結を要請すること
出典 IPA公開[過去問題]:https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/ps6vr70000010d6y-att/2023r05h_ap_am_qs.pdf
RFI(Request For Information:情報提供依頼書)とは
企業や官庁が製品・サービスの選定や、業務委託、入札、調達などを計画する際、調達先の候補企業に基本情報、技術情報、製品情報などの提示を求める際に出す依頼書のことです。
例えば、企業がAIを使った業務支援システムを構築したいとします。当然(多くの場合は)、自社で構築することはできないので、そういったシステムを作ってくれる企業を探します。しかし、明確にどこに頼んでいいかわからない場合は、業務支援システムの構築経験のある企業を何社かピックアップします。そのピックアップした企業に対して、「過去にどんなシステムを構築した経験があるのか」、「どういったシステム構築が得意なのか」、「AIに関する熟練度はどれぐらいなのか」などといった情報を提供してもらい、その上でどの企業と商談を進めるのかを決める足がかかりにします。
RFP(Request For Proposal:提案依頼書)とは
RFIを発行して情報を提供してきた企業に対して具体的な提案を求める依頼書のことです。
RFPには提案の範囲や提案の骨子になる要件や制約条件などが記述されています。それを基にRFPを受け取った企業は構築システムの概要や提案、金額の見積りなどの提案書を作成します。
RFIとRFPはよく出題されやすいので用語の意味だけではなく、発行される順番(RFI⇒RFP)もしっかり覚えておきましょう。内容で順番が覚えにくければ「RFIとRFPをアルファベット順に並べるとRFIの方が先に来る」と覚えるといいでしょう。
正解は、「ア:必要な情報の提供を依頼すること」です。
※過去出題経歴:令和3年春期 問64