応用情報技術者試験 令和4年秋期 問26
データ項目の命名規約を設ける場合,次の命名規約だけでは回避できない事象はどれか。
[命名規約]
(1):データ項目名の末尾には必ず”名”,”コード”,”数”,”金額”,”年月日”などの区分語を付与し、区分語ごとに定めたデータ型にする。
(2):データ項目名と意味を登録した辞書を作成し、異音同義語や同音異義語が発生しないようにする。ア:データ項目”受信年月日”のデータ型として,日付型と文字列型が混在する。
イ:データ項目”受注金額”の取り得る値の範囲がテーブルによって異なる。
ウ:データ項目”賞与金額”と同じ意味で”ボーナス金額”というデータ項目がある。
エ:データ項目”取引先”が,”取引先コード”か”取引先名”か,判別できない。
出典 IPA公開[過去問題]:https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/gmcbt80000008smf-att/2022r04a_ap_am_qs.pdf
データベースではいろんなデータを保存します。ただ、データベースに保存するためにはどんなデータを保存するのか、保存するデータにはどんな特性があるのか(例えば会員情報やパスワードは必ず英数字しか使わない、支払金額欄には返金時にはマイナス値が登録されることがある、など)を正しく把握しておく必要があります。※ある程度データを登録してから設計にミスがあると「データが登録できない」などのトラブルになります。
データベースを設計する際には登録するデータの項目列を作ります。その際に「データ型」というのを指定し、指定した種類のデータしか登録できないようにします。例えば「数値型」を指定した項目には日付や文字を登録することはできません。また、1つの項目で「データ型」を複数指定することもできません。
「ア」は命名規約(1)によって回避できます。
「ウ」・「エ」は命名規約(2)によって回避できます。
正解は、「イ:データ項目”受注金額”の取り得る値の範囲がテーブルによって異なる。」です。