応用情報技術者試験 令和5年秋期 問33
TCP/IP環境において,pingによってホストの接続確認をするときに使用されるプロトコルはどれか。
ア:CHAP イ:ICMP
出典 IPA公開[過去問題]:https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/ps6vr70000010d6y-att/2023r05a_ap_am_qs.pdf
ウ:SMTP エ:SNMP
CHAP( Challenge-Handshake Authentication Protocol )とは
PPPなどで利用される認証方式の1つです。
パスワードを原文(平文)のまま送るのではなく、ハッシュ化して送ることで伝送路上での盗み見、漏洩を防止することができます。
ICMP( Internet Control Message Protocol )とは
IPネットワークで用いられるプロトコルの1つです。
IP通信の制御や通信状態の調査などを行なうために使用します。ネットワーク管理者などがトラブル発生時に調査や診断のために用いる「ping」や「traceroute」などのコマンドでは「ICMPエコー要求」を対象となる機器に送信することで対象機器までの通信経路状態を調査します。
SMTP( Simple Mail Transfer Protocol )とは
電子メールを伝送するためのプロトコルの1つです。
メールソフトやメールサーバから他のメールサーバへメールを転送(送信)するときに用いられます。ただSMTPには送信者認証の仕組みがないため、送信者アドレスを簡単に偽装できてしまいます。そこで「POP before SMTP」や「SMTP-AUTH」などを用いて送信者偽装を防いでいます。
SNMP( Simple Network Management Protocol )とは
IPネットワーク上のルータやスイッチ、サーバ、端末など様々な機器をネットワーク経由で遠隔から監視・制御するためのプロトコルの1つです。
管理者ソフトウェアである「SNMPマネージャ」から、各機器に導入した「SNMPエージェント」というソフトウェアに対して、設定変更や現状報告などの要求を送信します。機器に故障が生じた場合はSNMPエージェントからSNMPマネージャに対して「SNMPトラップ」を使って情報を送信します。
正解は「イ:ICMP」です。