応用情報技術者試験 令和4年秋期 問76
引き出された多くの事実やアイディアを,類似するものでグルーピングしていく収束技法はどれか。
ア:NM法 イ:ゴードン法 ウ:親和図法 エ:ブレーンストーミング
出典 IPA公開[過去問題]:https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/gmcbt80000008smf-att/2022r04a_ap_am_qs.pdf
NM法(類比技法)とは
創造性開発の手法の1つです。すでに存在している類比例を探し出して、その特徴からアイデアを発想していきます。
すでに存在しているものの特徴からアイデアを得ることは非常に多く、最も有名なのはマジックテープでしょう。マジックテープは「オナモミ」という植物が持つ鈎状の突起物が服や毛、他の植物の繊維などに引っかかることで落ちにくいという特徴から発想を得ています。他にも超音波レーダーはコウモリから得て開発されました。
ブレーンストーミング(ブレスト)とは
複数人でより多くのアイデアや意見を出す手法です。より多くのアイデアや意見を出すために次の4つのルールがあります。
1:他の意見への批判禁止
2:他の意見に便乗OK
3:変わった意見OK
4:質より量
ゴードン法とは
自由な発想でアイデアを出す手法の1つです。本来ならブレーンストーミングのようにテーマを決めてアイデアを出していきますが、ゴードン法ではメンバには本来のテーマは伏せられ、抽象的なテーマでアイデアを出してもらいます。
例えば「新しいボールペン」についてアイデアを出す場合、ブレーンストーミングではこれがそのままテーマになりますが、ゴードン法では「記録すための方法」のようにテーマがふわっとします。こうすることで「記録するもの=ボールペン」の縛りがなくなり、全く違った角度からの意見が出やすくなります。
親和図法とは
ブレーンストーミングなどで出た多くの意見の中で共通点や類似性を見つけてグルーピングする手法です。ブレーンストーミングで出た意見をグルーピングするだけではなく、品質管理分野では「新QC7つ道具」として、漠然とした課題解決策や未来の課題解決策を導き出すためにも使われています。
正解は、「ウ:親和図法」です。
※本設問では出題されていませんが、ブレーンストーミングも出題されたことがあるので4つのルールも含めて覚えておいてください。(ただし、ここで説明したルールの書き方と国家試験で出題される書き方が異なるかもしれませんが意味合いは同じです)。